突然遺産分割協議書を送りつけられたが、遺産の評価に疑問を感じ弁護士に依頼したことで、得られる遺産を150万円ほどふやすことができた事例
ご相談者の情報
性別 女性
年代 50代
エリア 大阪府
関係:相続人
相続財産額:預金のみ・1名あたり1000万円前後
相談に至った経緯
ご相談者であるAさんのお宅に突然残りの相続人たちからの遺産分割協議書が届き、その内容が適切かどうか不審に思われたため、ご相談にいたりました。
Aさんが不審に思われた遺産分割協議書の内容は下記のようなものでした。
・遺産分割協議書に書かれていた相続財産の不動産の財産額が0円として評価されていたこと
・預貯金の金額がいつの時点のものかわからなかったこと
・生命保険があったはずだが、記載がなかった
・葬儀費用とは別の墓石費用等に200万円が記載されていたが、信頼に足らないと思ったこと
Aさんのご希望としては、法定相続分で平等な分配であればよいと思っているため、まずは調べて正しいかどうかを知りたいとのことでした。
法律事務所の実施事項
当事務所が代理人となり、相手方の相続人に電話・書面を用いて、上記4つの疑問点に関して根拠を示すようにお願いをしました。
不動産については、建物の評価額は1000万円だが、地代の支払いや管理費用を鑑みると時価が0円でした。
今回死亡時の不動産の評価額を算出することは難しかったため、Aさん以外の相続人が管理し利用していくことも鑑みて100万円程度の評価額となりました。
生命保険に関しては調べていくと死亡後に受け取れる契約のものではありませんでした。
墓石に関しては実際のものと相違がなく、依頼者の方も納得されていました。
預金については死亡時の預金額については、残高証明を出していただき確認をいたしました。
上記のことから、不動産の価値がやや増加したことや、正しく預金等の分配を行った結果、ご依頼者の獲得できた相続財産は150万円ほど増やすことができました。
所感
1つ1つの相続財産の評価の裏付けを行っていくことで、ご相談者の方の納得感が増し、良い結果となりました。
相談時は相続人間で紛争に発展する恐れがありましたが、正しく調査し、交渉することで、揉めることなく遺産分割を行うことができました。