家族や親せきみんなが納得のいく遺産の分け方を検討したい
家族や親せきみんなが納得のいく遺産の分け方を検討したい
遺産の分け方には法的な側面と、家族間の納得感や公平性を保つための心理的な側面があります。法的な側面については、法定相続分に基づいて分割されるべきですが、その上で各家族が納得できるようにするためには以下のようなことに留意していただいたほうが良いでしょう。
1 明確な遺言書を作る
遺言者が生前に遺産分割の意志を明確に示すことは非常に重要です。
遺言書には具体的な分割の指示だけでなく、なぜそのような分割にしたのかの説明も記載するとより理解が深まります。
2 公平性を保つ
全ての人が等しく分けられるようにすると公平性が保たれますが、場合によっては遺産の性質(不動産や特別な価値を持つ品物等)や、遺言者との関係性(故人の事業を継承した者が存在する)、各家族の状況(経済的な状況、健康状態等)を考慮した分割が適切かもしれません。
3 遺言執行者の指定
遺言書には遺言執行者を指定することで、遺産分割のプロセスを円滑に進めることが可能です。
遺言執行者は遺言に従い、遺産の評価や清算、分配を行い、争いを避ける役割を果たします。
4 弁護士に依頼する
遺言執行者には弁護士を選任することをお勧めします。弁護士は、遺産分割の複雑な問題を解決するための専門的な知識と技術を持っています。弁護士の助けを借りて、家族全員が納得できる解決策を見つけることができます。
なお、信託銀行は、紛争が生じた場合には、速やかに遺言執行者を辞任しますので、信託銀行を遺言執行者にすることはお勧めできません。
また、他の士業も紛争が生じた場合に、適切に遺言を執行できないので、選任することはお勧めしません。