遺産分割協議をするために不動産を評価したいのですが、評価額はどうやって確定するのですか?誰の意見を参考にすべきですか?遺産分割協議をするために不動産を評価したいのですが、評価額はどうやって確定するのですか?誰の意見を参考にすべきですか?
遺産分割の場合、不動産の評価額を決める際の基準となるものとして、時価(実勢価格)、固定資産税評価額、相続税評価額、地価公示価格や不動産鑑定士による鑑定等があります。審判において遺産分割をする場合は、原則として、時価を基準とします。時価とは、不動産を売却した際の金額です。
なお、時価については、審判の場合、理論的には審理終結時ということになりますが、最後まで時価が確定しないと審理が終結しないことになってしまうことから、実務的には一時点の価格をもって時価としています。
遺産分割の方法としては、一般的に協議、調停という話し合いから始まります。そのため、当事者の合意によって決めることができます。
時価は実際に売却してみないとわからないことがあります。そして、不動産の所在地や状態によっても売却可能性は異なります。また、不動産鑑定士による鑑定には費用がかかります。そのため、時価ではなく、固定資産税評価額などの他の基準を用いることで、遺産分割当事者間で合意をおこない、合理的な早期解決を図ることもあります。