葬儀費用は誰が払うのですか？

理論的には祭祀主宰者が葬儀費用について支払義務を負担すると考えられます（名古屋高裁平成24年3月29日判決参照 ）。

これは、葬儀に関する契約は、祭祀主宰者が葬儀会社と別途契約したと評価でき、祭祀主宰者の固有の債務と考えられるからです。

しかしながら、例えば、遺言書に葬儀代の負担について相続財産から支払うことが明記されている場合で、遺言執行者の清算権限まで明記されていれば、当然に遺言執行者が債務の弁済をする必要があります。

また、清算権限までは明記されていなくとも、遺産を遺言執行者が管理している状況で、受遺者や相続人の同意があれば、遺言執行者が債務を弁済して構わないといえるでしょう。