遺留分侵害額の請求において、できるだけ多くの金額を請求したい

遺産の全体像を正確に把握するために、詳細な調査を行います。不動産、銀行預金、株式、有価証券、貴重品、車などの動産、借金等の負債など、遺産となる全ての項目をリストアップする必要があります。

遺産となる資産の価値を正確に評価することが重要です。条件付き権利や存続期間不確定な権利であっても、遺留分算定の基礎となる相続財産に含まれますが、その権利の価額は、家庭裁判所の選任した鑑定人の評価に従って定められます（民法1043条2項）。

遺留分の被相続人（通常、配偶者や子など）の人数やその法定相続分に基づき、遺留分の額を正確に計算することが必要です。

被相続人が死亡する前に贈与を受けていた場合、その贈与も遺留分侵害額の計算に影響する可能性があります。遺言や贈与の内容、時期、価値等を詳細に確認します。また、被相続人が相続人や第三者に贈与していた場合、これを把握する必要がでてきます。

請求額をサポートするための証拠をしっかりと収集することが重要です。遺産の評価書、遺言書、贈与の証拠書類など、関連する全ての書類を整理しておきます。

遺留分侵害額請求により、侵害額回収までかかる時間をコストと考えれば、侵害額請求への対応が豊富な法律の専門家や税務アドバイザーと相談することで、回収までの適切なアドバイスを受けることができ、結果として短時間で回収できることになり、実質的には多くの金額を請求したのと同視できるといえます。